TeXで漢数字や縦書き文書を使うためにplextパッケージがある。このパッケージにより以下のコマンドが提供される
- \Kanji:
- \Kanji{数字}とすることで漢数字で出力
- \bou:
- \bon{文字}で傍点をつける
- \kasen:
- \kasen{文字}で下線を引く(縦書きなので、右側に線を引く)
また以下のコマンドでは組版時の方向を指定できるようになる。
\parbox, minipage, tabular, picture
LyXで使うときは、plextパッケージによりtabularの定義が
\begin{tabular}<y, z, t >{c|c|}
というように必ず\begin{tabular}の隣に< >で囲って、組版時の方向を決めないといけない。y, z, tは以下の意味がある。
- y:
- 横書きにする
- z:
- 縦書きだけど、右に90度傾ける
- t:
- 縦書き(縦書き文書では標準)
LyXで挿入から表を入れると、\begin{tabular}の横に<t>とLyXからは書くことができないので、表を使うのをあきらめるか縦書き(plext)をあきらめるしかない。
しかし、plextを使うことは以下の2つの利点がある。
- plextパッケージの\Kanjiコマンドは\Alpha, \alpha, \Roman, \romanと同様に、数字の書式を設定するうえで便利。
- beamerで技巧をこらしたスライドを作るうえで、parboxのコマンドで縦書きにすることは使える。
そのため、どうにかしてplextを使いたい。とりあえず、plextパッケージのtabular環境の定義を変更している個所をコメントアウトすることで対処した。具体的には、48行目付近の以下の記述から
\def\tabular{\let\@halignto\@empty\X@tabular}
\expandafter \let \csname endtabular*\endcsname = \endtabular
これで一応LyXでも\tabular以外のplextパッケージのコマンドを使えるようになった。
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