#ingress 1年半でA16を達成し陣営を変更したあるエージェントの顛末

前回のA16への昇級報告で予告していた通り,6月に入ったのでRecursionした。その後の話をここに記す。

概要

まず,前回の報告後の行動を以下に記す。

  1. 5/31 SunまでResistanceとしてCoo3と戦闘
  2. 5/31 Sun 21:30頃にRecursion
  3. Recursion時に陣営をResistance (青) → Enlightened (緑) に変更
  4. Ingressの休止宣言をCommに書き込む

端的にいうと,5月末でリカージョンで陣営変更 (青→緑) を行い,Ingressを休止した。

プレイ記録

Commへの最後の書き込み内容は以下の通りだ。

Comm
Commの書き込み内容

リカージョンの証拠として陣営変更前後のプロフィール画面を以下に掲載する。

Resistance Enlightened
陣営変更の証拠

休止前のプレイ記録は以下となる。

Stat1 Stat2
プレイ記録

前回の昇級報告で報告したランキングはLIVEであり,その後変更の可能性があったので,ランキングの確定版を以下に再掲する。

Ranking1 Ranking2
ランキング

一時でも地元のランキングトップ10に食い込むことができて最後の記念になった。

そして,地元での最後の構築は以下のとおりとなった。

構築1 構築2
地元での最後の構築

最後の構築にふさわしく地元を青で埋めることができた。

陣営の変更理由

一般的なエージェントからすると,リカージョンは理解できたとしても,陣営変更とIngressの休止理由については説明が必要だろう。

まずは陣営の変更理由を説明する。大きく以下の2点が陣営の変更理由だ。

  1. プレイ環境のリセット
  2. 敵陣への興味

今回は休止と書いたが,ほぼ辞めるつもりでいる。次回再開時はまたフレッシュな環境で始めたいと思ったので,陣営も変更したほうが良いと思った。1月から地元Resistanceのチャットグループに招待してもらっており,そちらから抜けるための理由という意味もある。

2点目の敵陣への興味だが,日本でのIngressの最大のイベントであるアノマリーでは毎年敵陣営のEnlightenedが勝利している。たまにはResistanceが勝利してもよいと思うが,一度もない。さすがに,これは偶然ではなく,何かしら相手陣営の創意工夫による必然だ。単純にResistanceとEnlightenedの違いに興味を持った。

元々Ingress開始時の陣営はIngressの紹介者の勧誘が理由で青を選んだだけで,自分の意志ではなかった。このIngressというゲームを最大限に楽しむならば,最初の陣営にこだわらずに一度は相手陣営も経験しておくのがよいと思っていたので,陣営変更した。

休止理由

もう一つのIngressの休止理由は「目標がなくなったから」だ。

このIngressというゲームは以前の職場の同僚 (S) があまりにも熱中していて興味を持ったから始めたというのがきっかけだった。当時社内に話をまともにできる人もいなかったので,Sとの話のきっかけになればという思惑もあった。

最初から最後まで「目標と楽しさ探し」に尽きたというのが自分にとってのIngressというゲームだった。つまり,このゲームの面白さがそこまで理解できなかった。なぜSがここまで熱中するのかというのがわからず,そこまで熱くなれなかった。

というのも,せっかく頑張ってCFを構築しても敵陣営に破壊されてしまい,すぐに何もなくなってしまう。お互い陣地の奪い合い,消耗のさせあいとなり,当初から不毛なゲームだなと思っていた。

その中で,このゲームで明確な達成度の指標としてレベル (Access Level) があった。レベルが上がることでXMの上限も上がり,ゲームにおいて若干有利となる。そこで,レベルを上げることが自分にとってのこのゲームの当初からの明確な目標だった。

メダルもAPもMUも全てレベルを上げるための条件に過ぎず,ランキングもただの自己満足の数字に過ぎない。いくら頑張ってメダルやAPやMUを集めて,ランキングの上位に入賞したとしても何もない。

噂のアノマリーもミッションもやってみたが,費やす時間に対して得られるものがなく,割に合わなかった。

これが他の趣味のカードゲーム (MTG) であれば,勝利することで賞品をもらえ,現金に換金することもできる。なんならプロプレイヤーとしての道もある。

残念ながら,Ingressはいくら頑張ってもプレイヤーへの報奨はない。あくまで自己満足の範疇を超えない。プロとしての道もなく,時間を吸われるだけだ。Sは時間の他に脂肪も吸い取ってくれると話していた。健康目的でやるというのであれば,それはありかもしれないが,特に肥満でもない自分にとっては時間を吸われる欠点が大きかった。仮に健康目的ならば,素直にスポーツでもやったほうがよく,Ingressを健康目的にやるというのはどちらにしても中途半端だろう。

丁度1月から仕事を辞めて次の展開を探っているところだった。Commにも書いた通り,APやMUを稼ぐIngressの代わりに,お金を稼ぐ人生ゲームに専念することにする。

結局,Ingressも所得に余裕があり,時間を自由に使えるエージェントが有利となる。将棋やカードゲームなどと異なり,頭や戦略,テクニックよりも,プレイ時間が物をいうゲームだ。

そういう意味で,今の自分の状態でやったところで時間の無駄という感じが強かった。たいしてこのゲームの楽しさも実感しておらず,ただの時間や労力の消化のようで,不毛に感じた。

最後の目標

2020年2月にA15になり,A16が間近に迫ってきた。ただ,このままいくとだらだら1年ほどかかる。メダル実績が課題になり,多重CFを組んでMind ControllerかIlluminatorの4番目のメダルの獲得がネックになることもわかっていた。

1月から仕事をしておらず,丁度4月ころから生活スタイルを見直して,早寝早起きのスタイルに変更した。すると,早朝の04:30頃に敵陣営のCoo3が地元の南台商店街と中野富士見町駅前を襲撃して毎朝多重CFを構築していることに気付いた。今まで出勤前の07:30頃にやつが構築した後を目撃するだけで,いつ構築しているのわからなかった。

地元のResistanceの心理として地元を敵陣に荒らされるのは気に入らない。地元の他のResistanceに相談してみたが,何年か前から続いており,早朝の時間帯で対応できないということでお手上げで,何ならやつに心を折られているとハッキリと明言していた。Resistanceとして残念だった。

そこで,A16達成までの最後の目標として4月半ばから5月末までの1か月半ほど継続して毎朝やつの襲撃を阻止して,やつの心を折ることを目標にすることにした。もはやIngressを辞めるためのラストスパートとして,半ば無理やり立てたような目標だった。

激戦の内容

まず,4月の間は中野富士見町駅の襲撃の阻止に対して集中的に取り組んだ。こちらは多重CFの起点が自宅近くであり,分が悪いと思ったのか,1週間ほど阻止を継続すると諦めるようになった。代わりに,地元の弥生町エリアを一通り荒らしていくようになった。

その後,戦闘の主戦場は南台商店街に移った。やつの行動パターンとしては南西の代田橋駅を04:00頃に構築後,笹塚駅北西の水道道路付近で構築し,南台商店街を04:30頃に襲撃というパターンが多かった。

南台商店街で出迎えることを何回か繰り返したが,インベントリーの物量に物をいわせたゴリ押しで突破され,正面対決はこちらに分が悪いと気付いた。そこで,起点破壊と妨害リンクに戦略の重点を置くことにした。

だいたい南の笹塚駅前あたりを起点に南台商店街に多重CFを構築してくるので,弥生町は徒歩20-30分と遠いのだが笹塚駅前の水道道路あたりの構築の妨害や起点の破壊などを始めた。起点破壊と妨害リンクを嫌がったのか,やつの行動パターンに変化がみられた。南台商店街の襲撃を後回しにして,弥生町エリアを一通り荒らしてから,時間をずらして南台商店街を襲撃するようになった。確実に起点破壊と妨害リンクを嫌がっていることが見てとれた。

襲撃阻止に成功しだすと,早朝だけでなく10:00頃や午後など時間帯に見境なく来るようになった。多いときは1日3回くらい襲撃にくるようになった。その他,襲撃の時間も03:30とか時間が前倒しになることもあり,そのたびにこちらの調整が必要となった。

5月の最後の一週間はこちらのラストスパートで朝だけでなく昼も夜も,南台商店街だけでなく方南町も徹底的に阻止した。そんなさなかに5/27 Friに念願のA16を達成した。

なお,体調不良などで朝起きれなかったことが何回かあったのだが,そのタイミングはすかさず中野富士見町駅を襲撃された。地元を守るならば,毎日張り付く必要があった。

印象的な作戦

1か月半の激戦の中で,スクリーンショットを残していた特に印象的だったできごとを2点紹介しよう。

戦闘1 戦闘2
印象的な成果

まず1個目の画像だが,こちらは5/17 17:30頃にやつが南台商店街襲撃時に完璧なロングリンクでの妨害を決めた瞬間だ。この時間帯での襲撃は比較的珍しく,間に合わないと思い,近くのポータルからのロングリンク妨害を狙って成功した事例だった。ロングリンク妨害は反対側のポータルの状況,鍵の保持状況,角度などに影響され,なかなか難しいのだが,決まった時の効率と達成感が大きい。そのため,このロングリンクでの妨害は当初から狙っており,初めて成功した瞬間だった。ただ,その後はロングリンク妨害を警戒して,南台商店街の中心から構築を開始されるようになり,以降は決められなくなった。

2個目は5/23 15:30頃に南台商店街の襲撃時の様子だ。このときは地元Resistanceと協力・連携して,やつの起点破壊と襲撃の阻止にあたったときだった。特に,5月の最後の1週間は昼間の時間帯の南台商店街への襲撃について,地元Resistanceと連携して阻止に当たることができ,Ingress公式イベントでの作戦の参加経験のない自分にとっての作戦であり,達成感があった。起点破壊を決めると,分が悪いと判断したのかすぐにおとなしくなり,やはり効果が大きい。

北西の帯状にポータルが密集しているところが中野富士見町駅で,画像中心の東西のポータル密集地帯が南台商店街,南台商店街と中野富士見町の間が弥生町となっている。

激戦の感想

1か月半ほぼ毎朝早朝の04:00や03:00に起きて出迎えた。

その結果中野富士見町は1か月間ほぼ守りきれた。しかし,南台商店街はせいぜい1-2週間程度であり,代わりに弥生町エリアを荒らされるようになった。また,方南町エリアの阻止は最後の1週間になって気付いたので,もう少し早くから取り組んでもよかったかもしれない。そして,笹塚駅前の水道道路はやはり徒歩では遠いので,せいぜい数日程度しか阻止できなかった。

副産物として,A16に昇級し,ランキングトップ10入りも果たした。

ただ,当初の目標であるやつの心を折るということは結局果たせず,むしろやつを楽しませただけだったようだ (参考: 2#43 先月のIngressはとても面白かった: くーさんの戯言)。

最後の一週間が典型的だが,早朝から晩まで一日中やってくることもあり,それに対抗するにはこちらも一日中張り付く必要があり,こちらが疲弊してしまった。当然ながら,こちらもいつまでも毎日何時間も付き合っていられるわけではない。

当初目標を立てたときから,負け戦になる可能性は高いとは思っていた。その中でも,自分で期限を決めて目標に向かって毎日取り組めたのはよかった。自分の中で筋を通してやりきったというのはよい経験で,休止にふさわしいと思った。

6月になってIngressを休止し,毎朝04:00とか03:00に起きる必要もなくなり,寒い日も雨の日も出迎える必要がなく,アラート通知や構築したCFの破壊で気を病むこともなくなり,今まで一日何時間も費やした時間を他のことに使えるようになり,平穏がおとずれて素直に辞めてよかったと思っている。

再開のタイミング

今回Ingressを休止することにしたわけだが,実質的には再開することはないと思っている。

万が一再開することがあるとしたら,以下のどちらかだろう。

  1. 身近に情熱を持ったエージェントの登場
  2. Ingressでのビジネス

結局,最初から最後までIngressの楽しさがわからなかったのだが,身近にSのような情熱を持ったエージェントが登場し,Ingressの面白さを自分に伝えられるなら,新しい目標を立てて再開するかもしれない。

その他,今回の休止の理由である人生ゲームへの専念と関連して,Ingressでのビジネスができそうなら再開するかもしれない。例えば,Ingressと関連したWebサービスとかアプリケーションの開発などだ。

ただ,Ingressはビジネス (お金儲け) の要素が薄く,しかもプレイヤーや流行にも陰りがあり,難しく感じる。Ingress全盛期の2014年前後は地域振興などで試されたようだが,今はポケモンGOなど他の位置情報ゲームも登場してきて,もう話をきかなくなった。

これがカードゲームであれば,素直にカードの売買というわかりやすいビジネスを組めるのだが…

結論

2018年11月にIngressを始めてから,1年半でA16を達成し陣営変更して休止したあるエージェントの顛末を記した。

結局,最初から最後までSやCoo3が熱中できる理由が自分には理解できなかった。そもそも自分にはこのゲームが合わなかった可能性が高い。まだ収集要素のあるポケモンGOとかドラクエウォーカーとか魔法同盟とか他の位置情報ゲームのほうがよかったのではないだろうか。

何はともあれ,自分で立てた目標をはたしたので,自分としてはやりこんだのでもう十分だと思っている。

当分はIngressを休止して,代わりに人生ゲームに専念したい。Ingressでは結局負けてしまったが,人生ゲームでは勝てるように一生懸命取り組みたい。

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