受験報告: 東京・日本商工会議所 第153回 日商簿記検定試験3級 | 個人事業主として最低限必要な簿記の勉強に最適

東京・日本商工会議所の第153回 日商簿記検定試験 (日商簿記) 3級の受験報告を記す。

概要

概要
項目 内容
試験名 日本商工会議所 簿記検定試験 (日商簿記検定試験) 3級
URL
主催者 東京・日本商工会議所
受験日 2019-11-17 Sun
合格発表日2019-12-06 Fri
勉強期間 2か月
教材
SNS

内容

日本商工会議所 簿記検定試験 (日商簿記検定試験) は日本商工会議所により行われる簿記の技能検定試験だ。

簿記とは,日々の経営活動を記録,計算,整理し,企業の経営成績と財政状態を明らかにすることだ。端的には,決算時に必要な財務諸表の作成が簿記の目的となる。

簿記の技能検定試験としては,いくつか種類がある。その中で,日本商工会議所主催の日商簿記が日本においては有名で,簿記の試験=日商簿記検定試験と解釈して概ね問題ない。

少々ややこしいのだが,日商簿記は各地の商工会議所が主催しており,受験時には最寄りの商工会議所に申し込むことになる。例えば,関西であれば大阪商工会議所,関東であれば東京商工会議所に申し込む。

試験としては1級,2級,3級が実施されており,2月,6月,11月の年3回実施されている。

受験データとして,今回受験した3級は全国で毎回80万人程度が受験し,合格率は40-55 %となっている。

合格の基準は正答率70 %であり,それなりの正答率を要求される。

動機

日商簿記3級の受験動機は,個人事業主として確定申告で必要な知識を学ぶためだ。

9月で所属していた会社を退職し,10月から個人事業主として,客先常駐開発作業員として働いている。もっとも,労働形態としてはアルバイトやフリーターと変わりはない。しかし,青色申告による税制上の優遇を受けるため,開業届を提出した。

青色申告による税制上の優遇を受けるためには,複式簿記で簿記を行い財務諸表を作成する必要がある。

一般的に,個人事業主として確定申告を行うには,日商簿記3級程度の知識があれば十分といわれている。どうせ同じ程度の知識は必要になるのだから,勉強のついでに資格を取得してしまえばよいだろうと受験することにした。

勉強

教材には以下の2冊を使った。

それぞれの書評を以下にも記載している。

お正月にGoogle Playの割引券でお安く入手できた「改訂版 マンガでやさしくわかる日商簿記3級」と,Google Playの電子書籍の都合上参照しにくかったため,9月に受験を決めてから購入した「簿記教科書 パブロフ流でみんな合格 日商簿記3級 テキスト&問題集 第4版」の2冊を教材として使用した。

書評にも書いたのだが,どちらも無難ではあるが,相性の問題なのか,どちらも自分にはいまいち合わなかった。特に,パブロフの教材は人気なのだが,決算時の解説が勘定科目ごとのページに記載されていて,わかりにくく,その部分は「マンガでやさしくわかる」を参考にすることになった。

次回日商簿記の教材を選ぶときは,他の専門学校のTACや大原が出版している参考書を使いたいと思ってしまった。

この他に,問題集として以下の資料を使った。

1点目は,商工会議所でサンプルとして掲載されている問題だ。実質的に2回分の問題集となっている。2点目は,教材にも使ったパブロフのホームページで配布されている模擬問題集1回分を使わせていただいた。

日商簿記では過去問題集がWeb上では配布されていない。「日商簿記過去問を無料で入手する方法」に記載がある通り,「資格の学校TAC」と「資格の大原」から前回の過去問題を無料で請求できる。

ただ,自分の場合このことに気付いたのが受験間際であり,請求が間に合わないため前回過去問題の入手を断念してしまった。ただし,問題演習の量が3回分と少なかったので,前回の過去問題も請求すればよかったなと後悔した。これから受験予定の人は,早めの前回過去問の請求を推奨する。

これらの教材を使用して,以下の流れで9月半ばころから勉強を開始した。

  1. 09月半ば-: 2冊の教材昼休みに通読
  2. 10月-: 2冊の教材を通勤中にも通読
  3. 11月-: 2冊の教材の通読が完了したので,入手した問題の演習
  4. 2019-11-17 Sun: 受験

前半に教材を通読し,後半に問題演習という流れをとった。会社の昼休みにだらだらと通読を進めており,ここが思っていたよりやる気が出なくて長引いてしまった。先に,過去問題を眺めて,問題の回答に必要な視点で教材を拾い読みしたほうがよかったかもしれない。

公式で配布されているサンプル問題は,後半に模擬試験2回分があり,前半は模擬試験ではないが仕訳の問題がある。今回は入手できたサンプル問題が少なかったので,前半のサンプル問題も解いて勉強にあてた。

受験直前で,問題演習の正答率が70 %前後と合格への不安を残した状態での受験となってしまった。単純に問題演習不足な点が否めず,このことから前回の過去問題を入手しておけばよかったなと思った。

受験

大原法律専門学校 (東京都千代田区西神田2-5-4) での受験となった。

試験では決算時の仕訳が重要で,この問題を解くのに金額の集計が必要で,電卓が必須となる。細かい数字を何回も電卓で叩く必要があり,入力間違いなどがありえるのでなかなか難しかった。

当日は,問題演習で演習していなかったタイプの問題が出てしまい,少々自信がなく,正直不合格になるように予感がした。この結果からも,繰り返しになるが,前回過去問題を取り寄せて演習しておけばよかったなと感じた。

結果

受験票に合格発表の情報が記載されており,WEB成績表は2019-12-06 Fri〜2020-01-10 Friまで「WEB成績票サービス」から閲覧できる。

肝心の受験結果は以下の通りだった。

WEB成績票

成績を以下に掲載する。

成績

配点得点平均
設問10201613.6
設問20100805.8
設問30302119.8
設問40100405.7
設問50302115.5
合計1007060.5

合格基準の70 %の丁度の正答であり,ぎりぎりのぎりっぎりでの合格となった。

正直,FP2級の受験と同じで,合格できる気がしておらず,凹む準備をしていたので,棚からぼた餅状態だった。嬉しくて思わず親にも電話で報告してしまった。

2019-12-18 Wedの後日に合格証書が以下の通り送付されてきた。

合格証書

棚からぼた餅状態ではあったが,無事に合格できてよかった。

試験を通じて,確定申告に必要な簿記の仕訳や簿記の考え方がわかり,今までなんとなくで付けていた家計簿の誤解や誤りに気づくことができた。

特に一番大きな発見は,簿記では本業と本業以外を明確に区別しているところだ。例えば,買掛金と売掛金などの掛けや見払金,未収入金など一見同じ後受け・後払いであるが,前者は本業でのみ使い,後者は本業以外で使う。

3級程度であれば,家計簿や確定申告レベルであるが,2級であれば営業や経理など実務の人達ともまともに話ができるレベルときく。実際に,自分が起業したり,PMクラスで財務的なところの知識が必要になる場面で役立つだろう。今後どうするかは未定だが,できれば2級までは取得したいと思う。

ひとまずは日商簿記3級の知識を活かして,2019年の確定申告を済ましたい。

受験報告: 東京・日本商工会議所 第153回 日商簿記検定試験3級 | 個人事業主として最低限必要な簿記の勉強に最適” に対して3件のコメントがあります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です