LibreOfficeによるスキルシート・職歴書の効率的な作成

LibreOffice Calcで職歴書 (スキルシート) を作成した。作成に関していろいろ試行錯誤したので記録を残す。

なお,完成形のスキルシートをGitHubのリポジトリーで公開している。

概要

就職活動やフリーランスの仕事探しでは,職歴書やスキルシートの提出が要求される。

当初はエージェントがテンプレートを配布しており,それにしたがって作成していた。

しかし,そのテンプレートがセル結合を多用し見た目だけを重視したいわゆる紙エクセルとなっており,データの再利用・追記が困難だった。加えてレイアウト・見た目も気に入らなかった。

スキルシート・職歴書は中長期的に使っていくことになるので,自分が納得できるものに作り直すことにした。

形式

まず,データの形式だ。HTMLで作ってもいいのだが,最終的にエージェントに提出後,エージェント側で修正するというケースが十分ありえる。そのため,当初はエージェントが使うであろうMicrosoft Officeでも編集可能なLibreOfficeの標準データのOpenDocumentで作ることにした。 しかし,後日OpenDocument形式で作成したファイルをExcelで開くとレイアウトが崩れることがわかったため,結局遺憾だがOOXMLのxlsxで作ることにした。

さらに,Ubuntu 18.04で作成していて,フォント違いによるレイアウト崩れの問題もあったため,「インストール: LinuxでのMSフォント | LinuxでもMSフォントを使いWindowsでのスタイル崩れを予防」でUbuntu上にMSフォントをインストールし,これらのフォントを使うことにした。

当初はLibreOffice Writerで作ることを考えた。しかし,後々考えが変わって,見た目やレイアウトを変更したいケースが十分にありえる。

実際に,作成中に何回もレイアウトを変更した。その度に,内容を手作業で切り貼りするのが思いの外手間だった。そこで,LibreOffice Calcに記入した内容をLibreOffice Writerから参照してできればいいかと思ったのだが,これはこれで手間がかかることに気付いた。

そこで,おとなしくLibreOffice Calcで作成することにした。

方針

LibreOffice Calcで作成することにしたわけだが,何も考えずに作成すると,元々エージェントが用意していたテンプレートと同じで,レイアウトが異なるだけの紙スプレッドシートになってしまう。

見た目やレイアウトはこの先もころころ変わる可能性がある。そこで,以下の方針で作成することにした。

LibreOffice Calcによるスキルシート・職歴書の作成方針
  1. [data] シートにキー・バリュー形式で内容を列挙
  2. [view] シートで [data] シートの内容をVLOOKUP関数で参照して自動表示

まず,大元のデータを別シートにキー・バリュー形式で列挙する。そして,このデータを表示用の別シートから参照する。これにより,データと見た目の分離を実現でき,仮にレイアウトを今後変更したくなっても,データを変更する必要がなくなる。

ポイントとしては,データを参照しやすいように,見た目側の表示項目名にデータのキーを含めておくことだ。これにより,VLOOKUP関数でデータをそのまま参照できる。

例えば,[data] シートには以下のような形式でデータを記入している。

[data] シートの例
A列: キー B列: 分類 C列: 項目 D列: 内容
基本情報.フリガナ 基本情報 フリガナ セノオ ケン
業務1.OS/HW 業務1 OS/HW CentOS 6
業務2.OS/HW 業務1 OS/HW Fedore 19

ここで,キー列 (A列) はVLOOKUP関数で参照するための列であり,[=B2&"."&C2] の数式で隣の分類と項目を結合して作成する。そして,[Sheet]>[Named Ranges and Expressions] から記入範囲のA列からD列に [data] という名前を付けて,参照しやすくする。

そして,[view] シートに記載した以下のようなフォーマットのデータ部分 (背景がグレー出ない部分) に [=VLOOKUP("基本情報."&A2, data, 4, FALSE())] (例: フリガナを参照) のようなVLOOKUP関数で [data] シートで名前を付けた範囲の [data] を参照して内容を表示させる。

[view] シート
A列 B列 C列 D列 E列 F列 G列
スキルシート
フリガナ セノオ ケン 性別 国籍 日本
氏名 妹尾 賢 年齢 30歳 所属 個人事業主
資格 応用情報技術者,LPIC-2,OSS-DB Silver,HTML5 レベル1試験,OCJP Silver SE 8, UMTP L1,PHP7初級試験,英検2級,FP2級,日商簿記3級
技能 C,C++,Python,シェルスクリプト,JavaScript,GStreamer,Java SE8,PHP7,PostgreSQL
得意業務 数値解析,C++開発
No. 基本情報 業務内容 環境
5 業務名 キー操作効率化ツール開発
5 稼働 6か月 概要 Windows 10のGoogle日本語入力で全角・半角の切り替えの手間を省くため,デフォルトの入力モード (半角・全角) の画面ごとの自動変更ツールを開発する。 OS/HW Windows 10 Pro
5 期間 2019年07月〜2019年12月 言語 Python3
5 要員 1名 FW/MW Keyhac
5 役割 PM, 開発メンバー 詳細 ・スケジュール管理・顧客対応
・技術調査・実装検討
・機能実装・動作確認
・説明資料作成
VCS/BTS Git
5 工程 基本設計,製造,単体試験 ツール Vim, Visual Studio 2015, Markdown

ポイントはキーと内容を横に並べることだ。これにより数式の形を統一できる。

形式を統一したおかげで,業務経歴が増えた場合でも,[業務名] 〜 [工程] の6行をまるごとコピーしてNo.の数字を差し替えるだけで追加分の内容を表示できる。

なお,業務内容を記入するところでは,1列目 (A列) のNo. に背景と同じ色で数字を入れており,見た目上は数字が表示されないように工夫している。これにより,同じ行の番号を [=VLOOKUP("業務"&$A12&"."&B12, data, 4, FALSE())] のように結合してキーを組み立てて,VLOOKUP関数で参照できるようにしている。

この同じ業務の2個目以降のNo.の記入と装飾の調整が少々手間なのだが,うまい方法が思いつかなかったので今回は諦めた。

レイアウトはその都度その都度でころころ変わる。今回はフラットデザインを意識して,コントラストを付けてラベルと内容がはっきりわかるようにした。

結論

LibreOffice Calcでの職歴書・スキルシートの作成について検討した。

エージェントのテンプレートに比べれば,見た目の部分でもデータ管理の部分でも改善され,それなりに満足いくスキルシートを作成できた。

就職活動での書類作成は手間がかかる億劫な作業なので,次回に備えてテンプレートを用意できたのはよかった。

こちらのスキルシートを更新しながら,今後のいい仕事の獲得につなげていきたい。

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