Release of BlueGriffon 2.3
HTMLエディターでもあり,EPUBエディターでもあるBlueGriffonの最新版である2.3が2017-02-14にリリースされた。この記事では,2.3での更新内容を解説する。
Revision from 2.2 to 2.3
2.3のリリースは公式サイトと,Google Group,GitHubのタグ(2017-02-14時点ではタグはまだ不在)でアナウンスされる。
まず,2.2から2.3の変更点だが,以下の公式サイトにあるとおり,大きく2点の機能追加・変更がある。
詳細な変更点は,有料のユーザーマニュアルのSeciont 3に掲載されている。参考として全文を以下に掲載する。
以下でそれぞれの機能について解説する。
Dual View
まず,1点目の変更点のデュアルビュー(Dual View)について説明する。
これは,今までもBlueGriffonにほしい機能として要望のあがっていたものだ。
従来は,HTMLソースコードとWYSIWYG画面は片方だけしか開くことができなかった。つまり,HTMLコードを編集しながらリアルタイムでそのレンダリング結果を確認することができず,画面を切り替える必要があった。
今回の機能追加では,これが解消され,ソースコードとレンダリング結果を横に並べて閲覧でき,ソースコードの編集結果をリアルタイムで確認でき,またWYSIWYG画面の変更結果のソースコードへの反映結果もリアルタイムで確認できる。
サンプル画面を以下に掲載する。
画面の左下に,[Dual View]と書かれたボタンが追加されている。このボタンを押下すると,[Dual View]モードに切り替わり,左にHTMLソースコード画面,右にWYSIWYG画面が表示される。
実際にソースコード画面やWISYWYG画面を編集すると,1-2テンポほど待つと,もう片方の画面が再読込され,変更結果が反映される。ソースコードの編集結果をWYSIWYG画面で確認する場合は,レンダリングが入るため,文書量によってはやや時間がかかる。
BlueGriffon 2.3のユーザーマニュアルでは,[15. The Dual View]でこの機能について解説されている。そこでの注意点として,BlueGriffonの機能であるリアルタイムスペルチェッカーが有効であると,ソースコードの変更結果をWYSIWYG画面に反映させる場合に,パフォーマンスに影響があると書いてある。
スペルチェッカーの設定は,以下の画像の通りに[Tools]→[Preferences]→[General]タブ→[Spellchecing]→[□Enable real-time spellchecing]から設定を変更できる。
Table of Contents with one-click update
もう片方の変更点は,目次の生成・更新ボタンの追加だ。
この内容は,BlueGriffon 2.3のユーザーマニュアルでは,[10.16. Insert a Table of Contents]でこの機能について解説されている。
BlueGriffonにはもともと文書中のh1
–h6
要素を抽出して,目次を生成・更新機能があった。[Insert]→[Table of Contents]から実行できた。しかし,普段文書を作成していると見出しを追加することは頻繁にあり,その都度目次を更新するのが面倒だった。
2.3の変更では,この目次の生成・更新機能が以下の画像の通りとおりに,メニューののボタンとして追加された。
これにより,いちいちメニューを開くことなくこのボタンを押下することで,一瞬で目次を更新できるようになった。さらに,目次を作成すると一緒に生成される<!--mozToc -->
というようなコメントをダブルクリックすると,目次の更新画面が表示され,目次の更新がしやすくなった。
普段の文書作成でよく行う作業なので,ありがたい更新だった。
Conclusion
2017-02-14にリリースされたBlueGriffon 2.3の主な更新内容2点について解説した。
まだリリースされたばかりなので,もしかしたらバグがあるかもしれないが,今回のDual View機能は長年BlueGriffonにほしい機能として声のあがっていたものだった。有償の別ライセンスであるが,2.2からEPUBエディターの機能を搭載(マージ)し,Dual Viewの機能も搭載され,まずますCSS組版のエディターとしての機能が充実してきた。
日本語でのBlueGriffonの情報はほとんどないので,今後も動向に注目していきつつ,情報共有していきたい。