ZoteroではなくJabRefを継続した理由
文献管理ソフトにJabRefを2013年から使い続けている。
JabRefはv4.2にreview欄がcommentsにマージされるなどデータ形式に互換性が崩れる変更があって、v4.1をずっと使っていた。
最近、パソコンをWindowsからMacに交換して、データの移転などを行っていて、JabRefのバージョンアップや、文献管理ソフトの見直しを行った。その際に、ZoteroではなくやはりJabRefを継続しようと思ったのでそのことを簡単に残す。
まず、文献管理ソフトはいくつか種類がある。「Comparison of reference management software – Wikipedia」の比較がよくまとまっている。
この中で、OSS、クロスプラットフォーム、アクティブの3要素を満たすものとして、自分の中ではJabRefとZoteroの2択となった。なお、OSSの条件を外せば、MendeleyやReadCubeなども候補にはなる。
では、Zoteroはどうか?悪くはないのだが、懸念点があるのでやはり見送った。懸念点とは、XULを使っていることだ。
元々、ZoteroはFirefoxのプラグインとして開発が始まった。その後、スタンドアローンソフトウェアとしてリリースされているが、単独化するにあたって、Firefoxのレガシーな技術であるXULを引き継いだようだ。XULはソフトウェアの保守性の点で問題があるライブラリーになっており、これが原因でFirefoxは2017年頃にXULを廃止するという大きな方針転換が行われた。
こうしたレガシーな技術をZoteroはそのまま継続しており、いずれXULから別のものに転換する可能性が高いと感じている。そのため、将来の安定性に懸念を感じた。
したがって、JabRefを継続したほうが無難に感じた。ただ、Javaはあまりよく思っていないので、WebベースのZoteroの構成は気に入っている。XULから脱却できたり、状況が変わったらまた文献管理ソフトを見直したい。それまでは引き続きJabRefを継続しようと思う。