SteerMouseの「組み合わせ操作」はGシフトの再現不可能

概要

ノートパソコンが壊れたため、新しくMac (Big Sur v11.4.3) を使い始めた。

LogitechのゲーミングマウスG600を愛用しており、サイドボタンなどにキーボードのショートカットキーを大量に登録していたのだが、Windows/UbuntuとMacとでショートカットキーが異なるため、キーバインドの再設定が必要になった。

しかし、macOS Big Surだと不具合があり、Logitech付属の設定ソフトを起動できなかった。

いろいろ探したところ、「Issue with G600 on MacBook Air w/M1 Chip running Big Sur : LogitechG」にあるように、SteerMouseだと問題ないらしい。

こちらのSteerMouseは古くからあるMac専用のマウスのカスタマイズソフト (シェアウェア) のようだ。早速、こちらを試用してみたところ、問題に遭遇した。

G600にはGシフトという独自の修飾キーがあり、これを使うことでキーバインドを2倍に増やすことができる。これをSteerMouse 5.5.7で再現するには、「組み合わせ操作 (Chords)」で行う。

ただし、Chordsでボタンを割り当てた場合、キーリピートが不可能になる。

再現手順

具体的な再現手順は以下となる (画面UIは英語)。

0. [Apple menu]-[System Preferences]-[SteerMouse] を選ぶ。

1. [Buttons] からG15にPgDn (fn-Down) を割り当てる。

2. [Chords] から [G Shift + G15] に PgUp (fn-Up) を割り当てる。

3. G600のG15を押下したままにする。

4. 一度だけPageDownが発動するも、キーリピートが発動しない (NG)。

ButtonsとChordsに同じキーを割り当てると、片方のキーリピートが発動しないようです。

なお、 [Buttons] の G15に以下の Cautionが表示されていました。

Assigned Keys do not repeat. You need to assign the “Undefined” to the following chord operations if you would like to avoid it.

Undefinedにすると、Gシフト側のキーバインドが設定できなくなってしまうので、回避したい。

対策

このことについて、2021-08-03 Tueにサポートに問い合わせると、以下の回答をもらった。

残念ながら、ボタンの組み合わせで使用しているボタンは、キーのリピートやクリックでドラッグなどができなくなります。これは、組み合わせ操作を実現するために、避けることができない機能的な制限です。
ステアーマウスサポート

 組み合わせ操作の実装上の仕様とのことで、回避不可能とのことだった。

おそらく、G600以外のマウスでのGシフト相当のキーバインド時にも同じ問題があるだろう。

結論

SteerMouseでG600のGシフトを再現できなかったことを整理した。

SteerMouseはMac専用ソフトとしては老舗で、意外と情報が多かった。しかし、自分に必要なことができなかったため、期待外れだった。

今回の不具合・仕様について情報が中たので、今後のために記録を残した。

しかたないので、別の方法でマウスのキー割り当てを設定して対応する。

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