LibreCADでの日本語の文字化けの対処法
日本語テキストの入ったDXFやDWGファイルをLibreCADで開くと文字化けしていることがある。この問題の解決策を記す。なお、DWGファイルの読み込みは最新(2.0.8)のLibreCADでは実験的な機能として利用できる。
例えば、適当に日本語の入ったdwgかdxfファイルを開くと以下のように文字化けしている。
メニュー→[Modify]→[Properties]→テキストを選択
または、左の再度バーのアイコンから[Modify]→[Property]→テキストを選択
[Text]画面が表示される。[Text:]欄にはきちんと日本語で文字が入っていることが確認できる。
ここで、[Font:]欄を[standard]→[kst32b]に変更し[OK]を押下する。これにより以下のように正しく日本語が表示される。
DXFファイルを開いて同様の操作を施そうとすると、[Text]画面のテキスト自体が文字化けしていることがある。これは、DXFファイルがテキスト形式であるため、文字エンコーディングがWindowsでよく使われるCP932などになっていることが原因である。テキストエディタなどでDXFの文字エンコーディングをUTF-8に直せば同様の手順で文字化けを直せる。
今回紹介した方法はLibreCADの古いバージョンでは有効ではない。日本語フォントであるKST32BがLibreCADに同梱されていなかったり、正しいファイルであっても[Text]画面のテキストが文字化けしてしまう。Ubuntu 14.04のAPTで標準でインストールできる2.0.2ではうまくいかなかった。できるだけ新しいバージョンのLibreCADを使うことを勧める。
また、調べた限りLibreCADでは複数のテキストをまとめて選択してフォントを変更したり、画層のフォントを変更することはできなさそうだ。面倒だけど一個ずつ手作業でやるしかなさそうだ。
Jw_cad で作られた JWW ファイルを LibreCAD で読む方法を探していて、この記事に助けてもらいました。
1. JWW ファイルを Jw_cad で読んで、DXF ファイルにエクスポートする
2. テキスト・エディタで DXF ファイルを読んで、UTF-8 に変換して保存し直す
3. LibreCAD で DXF ファイルを読んで、フォントを変更する
3. は、テキスト・オブジェクトのプロパティを一つ一つ変更する必要があるので、すごく面倒くさい。そこで、荒っぽい方法ですが、LibreCAD のデフォルト・フォントを kst32b に変更してしまうことを思い付きました。
具体的には、Windows 環境であれば、C:\Program Files (x86)\LibreCAD\resources\fonts ディレクトリに “standard.ttf” と “kst32b.ttf” が置いてあるので、”standard.ttf” のバックアップを作った後、”kst32b.ttf” の複製を作って “standard.ttf” にリネームします。これで大丈夫みたいです。
コメントありがとうございました。いろいろ工夫して対応できるのですね。