1 美しい文書を作るために
[改訂第5版]LaTeX2e 美文書作成入門 奥村晴彦 のpp.271-280を参考に文章のルールをメモ。
1.1 全角か半角か
基本的には欧文や数字の部分には半角を使う。
「C 言語」や「朝8時」」のような和文の文脈で使われる1文字だけの英数字は意見が分かれる。この場合,全角を使いたくなるが一般には欧文文字で統一する方がよい。
二次元非定常→2次元非定常なのか?なんか違和感を感じる。卒論のときもどちらにするべきか迷って半日くらい時間をつぶした。そのときの結論は,日本語として使っているから二次元でいいのではないかというものだった。しかし,標準化という観点から2次元とした方がよいか。しかし,二重とか日本語の意味だとやはり漢字の方が自然で,2重と書いてあるのをみない。他の例,第二次世界大戦と第2次世界大戦…よくわからないな。でも,論文とかをみても二次元三次元は漢数字を使っているのでやはりこちらでいいのか。
1.2 句読点・括弧類
和文では句読点や括弧の類は和文用(全角)を使うのが一般的である。欧文用を使うと,全角を基本とする文字の並びが乱れるから。特に括弧では,欧文用(半角括弧)はgのように下の部分(decender という)をカバーするために下に伸びているので,和文で使うと下にずれて見えて格好が悪い。
句読点については読点に「コンマ,」と「点、」を,句点に「ピリオド.」と「まる。」をのそれぞれどちらを使えばいいかという問題がある。この問題については作者の気分しだい,掲載される文章のフォーマット次第という面が強い。一応,公用文については横書き文書ではそれぞれ全角の読点に「コンマ,」,句点に「まる。」を使うこととされている。(参照もとhttp://www.bunka.go.jp/kokugo_nihongo/joho/kijun/sanko/koyobun/pdf/yoryo_ver02.pdf,この決まりは昭和27年4/4に発行され,それ以来廃止改正がされていないので現在でも有効とのこと。)
縦書きの場合は,「、」と「。」を使うことになっている。をあまり守られていないけれど,個人的にはこの方式に賛成。理由は2つ。
1. まず読点については,アルファベットが文中に入っているときに,「点、」を使ってA、B、C、とするよりも「コンマ,」を使ってA,B,C,とした方が見栄えがよい。
2. 句点については,数字と混在した文書だと小数点を表すのか紛らわしいことがあり,小さいので文の終わりがわかりづらいことがある。
例1 円周率は3.1415926539893238465.100.00 %全て覚えている人はいないだろう.
この公用文における句読点の扱いについては次のリンクが詳しい。http://www.remus.dti.ne.jp/~ddt-miz/think/comma.html
,http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%85%AC%E7%94%A8%E6%96%87%E4%BD%9C%E6%88%90%E3%81%AE%E8%A6%81%E9%A0%98,http://yebisu.cc.kyushu-u.ac.jp/~watanabe/RESERCH/MANUSCRIPT/OTHERS/YOKO/ten.pdf,http://www2.chokai.ne.jp/~assoonas/UC408.HTML
1.3 引用符
和文用の引用符は,かぎ括弧「 」,二重かぎ括弧『 』などがある。欧文用の “クォート” を使うこともあるが,和文には全角の“引用符”を使うのがよい。
1.4 疑問符・感嘆符
疑問符「?」や感嘆符「!」はもともと日本語にないもので,扱いに揺れがある。基本的には全角のものを使い,直後に空白(縦書きの場合は全角の空白)をいれる。横書きのときはとくにルールはないらしく,直後に半角空白をいれるのがよい。TeXだと自動で半角スペースを入れてくれる。
1.5 アンダーライン
アンダーラインはタイプライター時代の遺物であり,使うべきでない。文字を強調したいなら,欧文だとitalic 体やboldface,和文なら圏点を付けたり太字にするかフォントを変更(ゴシック体など)する。
1.6 欧文の書き方
欧文は当然半角で書く。単語の区切りにも半角空白を入れる。
さらに,次の半角記号は、直後に半角スペースを入れる:コンマ、ピリオド、コロン、セミコロン、疑問符、感嘆符、閉じる括弧類「括弧の両側(括弧の外側)」。ただし直後にこれらの記号が続いている場合はスペースを入れない。
Red, green, and blue are colors (or colours).
大気質モデル(Community Multiscale Air Quality Model, CMAQ)
のように,和文と欧文が混在するときは和文内ならば,1.2で前述した全角括弧()を基本的に使う。それが嫌なら,半角括弧()を使い前後に半角スペースを入れる。
大気質モデル (Community Multiscale Air Quality Model, CMAQ)
用語の略称の表記法については調べてもみあたらなかったので,上記のように
日本語(フルスペル, 短縮形)
とする。
クリックしてyoryo_ver02.pdfにアクセス
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