書評☆3 会社を変える分析の力 | 「目の前の数字を鵜呑みにするのは楽です。目の前の数字を疑い続けるのは体力が必要です。」

概要

日本一有名なデータサイエンティストである大阪ガスの河本薫により,データ分析で会社を変えるためのコツが書かれている。

最強のデータ分析組織」で,データ分析を会社で活かすためには本書を参照するように書いてあって,興味を持って読んだ。

「最強のデータ分析組織」でも言及されていたが,データサイエンティストにとって重要な能力は,現場の人間とコミュニケーションを取って,データ分析の結果を実際に活用してもらうことだ。

この本では,全体を通してこれを主張しているように感じた。

参考

p. 55: 4 ビッグデータとは何か?

では、何がビッグデータの本質なのか?この疑問が解けずに悶々としていましたが、2013年4月にシカゴ・オヘア空港の書店で何気なく手に取った書籍が、すべての疑問を解消してくれました。

ビクがー・マイヤー=ショーンベルガーとケネス・クキエは、著書"Big Data: A Revolution That Will Transform How We Live, Work, and Think" (邦訳『ビッグデータの招待–情報の産業革命が世界のすべてを変える』) の中で、ビッグデータの本質について、「部分計測から全数計測へ (from some to all)」という言葉で言い表しています。


部分計測ではなく全数計測できると何が代わるのか?ショーンベルガーとキクエはデータ分析の方向性が、「因果関係の探求」から「相関関係の探求」へ変わると解いています。

何年か前にビッグデータという言葉が話題になった。その本質がわかった。

p. 125: 第2章 データ分析でビジネスを変える力

外れの想像力を養うのは容易ではありません。自力では想像できないことを想像できるようにするには、他人から気付きを与えてもらうしかありません。そのような気付きを与えてくれる書として、Spyros Makridakis, Robin Hogarth, Anil Gabaの"Dance with Chance" やナシーム・ニコラス・タレブの『ブラック・スワン–不確実性とリスクの本質』を読まれることをおすすめします。

予測が外れた場合どうなるのかを見積もるのは大事なプロセスであり,その力を磨く参考書が掲示されている。

p. 135: 第3章 分析力を向上させるための流儀

目の前の数字を鵜呑みにするのは楽です。目の前の数字を疑い続けるのは体力が必要です。意識しなければ、ついつい鵜呑みにしたくなります。そんな誘惑に打ち勝つために、自らに問いかけてもらいたい。「この数字に責任を取れるか?この数字で会社が意思決定をシても、後悔しないか?もし、会社のお金ではなく自分の全財産を投資するならば、自分の分析結果を信用して判断するか?」と。

科学者としての正しい考え方だと感じた。学者がいったから,有名人がいったから,偉い人がいったから。世の多くの人は,そんな理由で盲目的に目の前の言葉を信じている。それが正しいかどうかも検証せずに。

一つ一つの事実を疑い続けるのは体力が必要だ。しかし,これにより真理へ近づくことができる。

結論

データ分析者としての心構えとして参考になる本だった。

具体的な,テクニカルな話はなかったので,読み物やデータ分析者の教養として読むのが良いと思った。

パーマリンク: https://senooken.jp/blog/2018/07/20/

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